にしむら新聞.NET

相談役の相談コーナー

京セラ名誉会長 稲盛氏から学ぶ経営術 VOL.9

2019年6月7日


キーワードは全員参加経営

一般的に企業の盛衰を決めるのは、目に見える財務力や技術力、又は経営者による企業戦略であるといわれています。それも大事なことですが、それ以上に大切なものは、目に見えない社員の意識であり、その集合体である組織風土や企業文化なのです。つまり、一人一人の社員が自分の働いている会社を誇りに思い、会社の発展を心から願い必死に努力しようとしてくれるのか。それとも、職場には不平不満が渦巻き、社員は自分の会社を評論家の様に批判ばかりしているのか、それによって会社の業績は全く違ってきます。稲盛氏が会長に就任し、結果としてうちひしがれていた社員たちの心に火をつけることができました。

社員たちの心に「自分たちの会社なのだから、自分たちで何としても再建しなければならない」という使命感が生まれ、自分たちは運命共同体であるという一体感も醸成されていったのです。ひとりひとりの社員の意識と心が変わり、その集合体としての組織風土が変わったことで、日本航空は業績が劇的に向上していきました。まさにフィロソフィとアメーバ経営の導入が全員参加経営をもたらし、会社再建へと導いていったのでした。

にしむら新聞一覧へ

page top